六月博多座大歌舞伎 観てきた!

観劇のこと

令和5年6月の博多座公演を観てきました。

とっても良いお席

 博多座会で購入したチケットは、前から6列目のセンターブロック。座ってみると、程よく舞台から離れていて、全体を一望できる理想的な席でした。「こんな席で大好きなエリザベートを観てみたい。。。」と物思いにふけってしまいました。

 開演前には、和服を着た梨園の妻らしき人が、客席のご贔屓さんらしき人にご挨拶をされていました。マスクをしているので、どなたなのかはわかりませんが、和服がとても似合うマダムでした。(もちろん片岡愛之助さんの愛妻藤原紀香さんではありませんけどね)これまで、何度か歌舞伎を観ましたが、こんな風景は初めて。時々テレビで見る内助の功というものを見てきました。

 そして、そんな梨園の妻らしき人がご挨拶をするような観客がいるためか、私の周辺に座っている方は、とても「お金持ち」って感じの方々ばかり。今日は、和服を着た方が結構おられて、和服に詳しくない私でも、「うわぁ、高級そう」と分かるお品ばかり。中には、ナイスミドルの和服男子もおられました。

 私の日ごろの生活では接点がなさそうな方々のお姿を拝見できるのは、歌舞伎ならではかも。舞台だけではなく空間も楽しむことができました。

 歌舞伎に対しては、観劇歴もなく、テレビで見る役者さんを知っている程度です。今回は、尾上菊之助さんと片岡愛之助さんが出演していました。純粋に「キャ~💝 ステキ💞」という、目線です。

 私が観劇したのは平日昼の部。演目は以下のとおり。今回も、私がツボだったところを書いてみます。

一、廓三番叟

二、人情噺文七元結

三、太刀盗人

女方のまばたきに芸を感じる

 「廓三番叟」は舞踏を魅せる演目です。舞台上も客席も全灯で、豪華な衣装を舞台上で着替えながら、ゆったりと舞う姿は本当にきれいです。

 ここでツボだったのは、中村雀右衛門さんのまばたきです。この舞踏では、役者さんはほとんど表情を変えません。だから、このまばたきには一瞬で魅せられました。

 女方の化粧は目の周りが赤いこともあって、このまばたきがとても初々しく、また妖艶でもあるのです。中村雀右衛門さんはベテランの役者さんなので、年齢を隠せないところはありますが、「このまばたきで印象を変えるほど魅せるなんて、芸ってすごいな~」と思った次第です。

 こんなところにはまることができたのは、前から6列目というナイスな席だったからこそですね。やっぱり舞台は良い席で観ると違います。

予習で舞台を楽しむ

 「太刀盗人」は、狂言を題材にしたもので、同じ舞踏でも「廓三番叟」とは趣が違います。

 確かに、役者はすり足で前に進んでいきますし、大きな動きや笑いがあります。でも、事前にパンフレットをみていなければ、「なんか、この動き狂言に似てる。。。」程度しか思わなかったと思います。ちょっとした事前準備やガイディングレシーバーの力で知識不足を補っておくと、舞台をより楽しめることを実感しました。

 この演目には、片岡愛之助さんが出演されています。この方、半沢直樹で大ブレイクしましたが、可愛いですよね。

可愛い中村鴈治郎さん

 でもそれ以上に私のツボで「可愛い」とまったのは中村鴈治郎さんです。役の影響も大きいと思いますが、ぷっくり愛嬌のある面立ちで、狂言でみるような大きな動きがユーモラスで好きです。

 きっと若かりし頃は私好みのイケメンだったのではないかと思います。さすが、坂田藤十郎さんと扇千景さんの息子さんです。私は中村鴈治郎さんと同じ世代なのですが、若い頃を知りません。本当に残念です。

高校生観劇の日

 今日は、高校生の観劇の日だったようです。高校生の制服が1階A席の1/3を占めていました。

 伝統芸能を後世に伝えていくために、こういった取り組みは大切ですよね。彼らは、客席でもロビーでもマナーをしっかり守っていました。かといって、引率者に抑圧されている雰囲気はなく、明るい高校生ならではの無邪気さもありました。

 彼らの目には歌舞伎はどう映ったのでしょうか?トイレなどの彼女らのおしゃべりからは、歌舞伎の感想を耳にすることはできませんでした。

どうしたんだろう

 以前にも書いた歌舞伎の客離れは深刻そうです。開演20分前の博多座前の様子です。劇場に入る観客の姿はほとんどありません。平日の昼公演。お仕事をしている人の観劇は難しいところだとは思いますけどね。

 また、いつもの公演なら、階段に装飾して観劇の気分を盛り上げてくれるのですが、今回は何もありません。今回の公演はどうしたのでしょうか?

 そして、前述のように1階席の1/3を高校生が占めているのに、それでも結構空席があるのです。2階席や3階席はどうだったのでしょうか?少なくとも、高校生がいなかったら、1階席はスカスカ。。。「尾上菊之助さんや片岡愛之助さんなど、テレビでも人気の役者さんが出演しているのに」と思いました。

 今回の公演では、チケット申込の時点でリピーター特典が紹介されていたので、この状況はある程度予測できたのでしょうね。

九月博多座大歌舞伎

 先日、九月博多座大歌舞伎のチケット申込案内送られてきました。A席が20,000円で、今回のチケットより3割高です。そして、今回のようなリピーター特典はありません。

 この公演は市川團十郎白猿襲名披露、市川新之助初舞台と話題性があるので、チケットは売れると判断しているのでしょうね。私も平日昼公演を申し込みました。

 どんな舞台を見せてくれるのか、満員御礼の掲示を楽しみにしています。

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