先日、博多座会の会報誌「喝采」が送られてきました。六月博多座大歌舞伎と前川清コンサートの案内です。
ここに、私にとっては、びっくりする記事が載っていたので、ちょっと触れておきます。

博多座会員の特典
私は1999年の博多座設立当初からの会員です。博多座会の入会には入会金のみを支払い、以降の年会費などは一切必要ありません。そして、この入会金は、退会時には「全額返金」されます。
良い席の割り当て
会員には、会報誌「喝采」の送付で、公演日程をアナウンスされ、チケットの先行予約と無料でチケット送付が行われます。
それから、博多座会員の先行予約の際に同伴者の追加申込ができるようになり、年間観劇数に対して「シート指定権」の付与などの特典が追加されました。
サービス改悪
カレンダーの中止
半面、削減されたものもあります。
長期にわたって年末に翌年の演目を掲載した卓上カレンダーが送られてきましたが、数年前中止になりました。ちょうど、年末に年間計画が立たず、公演が未定となる月が現れ始めたころです。これは、コロナ渦の前です。
パンフレットと座席表の同封
以前はチケット送付の際にパンフレットと座席表が同封されていたのですが、パンフレットは数年前、座席表は昨年中止になりました。まあ、なくても困らない程度のサービスですけれどね。コスト削減のようです。

今回設けられた会員特典
これまで博多座が貫いてきたのは、会員に良い席を割り振るものの、チケットの価格は会員も一般も同じというところです。しかし、今回六月博多座大歌舞伎と前川清コンサートは、この禁じ手を使っています。
大歌舞伎2階席定額観劇パスポート
六月博多座大歌舞伎の全公演において、このパスポートが設定されています。
具体的には、パスポート価格は24,000円(税込)。3月30日までに申し込みを行いえば、購入者は何度でも観劇できるというものです。通常のA席が16,000円ですので、このパスポートがいかにお得なのかがわかります。
観劇方法
観劇日の前日までに博多座に連絡をして(先着順ではない)、当日チケットを受け取るというものです。つまり、当日まで、どの席かはわからないようです。
その他の会員特典
昼の部・夜の部のA席を両方申し込んだ人に1,200円のお弁当券のプレゼント、公演プログラムの先行割引販売(400円割引)も設定されていました。
古典芸能の歌舞伎の不入りについては、先日触れました。役者がだれであっても客が入らないというものです。歌舞伎の観客を増やすために、リピーターの増加に力を入れているようですね。
前川清コンサート会員特別価格
A席8,000円のところ、7,500円に割引されています。
博多座の将来
現在、博多座は8月公演が演目未定です。こんな状況が数年続いています。
博多座は、人気公演のチケット争奪戦の緩和策をとる反面、公演の招聘にも難渋しており、定期公演である歌舞伎の観客動員にも腐心しているようです。
長年、博多座会員である私としては、今回の会員特典には「とうとうやったか」というのが、正直な感想です。博多座の存続には、観劇回数を増やして応援するしかありませんが、今年後半の公演は食指が伸びません。
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