最近、このドラマにはまっています。視聴率はそれほど高くないようですが、TVerの見逃し再生が過去第1位だったり、ツイッターのアクセス数が世界1位になったりと、何かと話題です。
この作品をもう一度見返してみると、いろんなところに布石が打ってあって、言葉がリンクしていくことが面白いですね。主題歌「subtitle」もこのドラマのために書き下ろされたこともあってか、歌詞が響きますね。
「佐倉想」の母親
私は主演の3人はもとより、篠原涼子さんの「佐倉想」の母親が気になっています。
私は医療関係の仕事をしていたため、小児科のお子さんやその保護者と関わることが少なからずありました。そこで強く影響を受けたのは、母親の母性です。
特に重い病気や障害をもったお母さんの母性は凄いです。全力で子どもを守りに行きます。その力強さに圧倒されたり、吹き飛ばされたり、思わず引いてしまったり、いろんなことを思いました。時には、「もう少し冷静になって。このままではお子さんにいいことはない。」そう思うことさえありました。
だからこそ、「佐倉想」のお母さんが気になるのです。あの息子を想う気持ち、愛情の注ぎ方が仕事でかかわってきたお母さん方と重なって見えるのです。最終話では、「佐倉想」のお母さんはどのように変わっていくのか、変わらないのか、目が離せません。
ボランティアのイベント参加
若い頃、仲の良い友人がボランティアをしていたため、誘われて手話教室や車いすダンスのイベントに参加したことがあります。
イベントにいる人たちは、夏帆さん演じる「奈々」のように明るく笑う人たちばかりでした。もちろん、苦悩はあったと思いますが、そんなことを考えること自体が失礼ではないかと考えるほどでした。ただ通りすがりの私は全てに及び腰であったので、皆さんに見透かされていたのかもしれません。
結局、中途半端な考えでイベントに参加した私は、そこにいること自体が場違いで、ボランティアが長続きするはずもありませんでした。
ただ、ボランティア活動をしていた友人が話してくれた言葉は強く記憶に残っています。彼女は、「子どもの障害を受け入れられない人の元に、障害児は生まれない。障害を持つ子どもの親御さんはみんな、『この子がいるから幸せ、この子のおかげで成長できた』とおっしゃる。神様はちゃんと見ている。」と教えてくれました。おそらく、及び腰の私に「心配はないよ」と教えてくれたのでしょう。でも、本質的なことは理解できないままなのだと思います。
手話
少しだけ、手話をかじった経験から、テレビを見ながらいくつか言葉を思い出しました。「あ~、そんな感じだったね」のレベルですが。。。
手話のシーンで気づいたことがあります。第1話には夏帆さん演じる「奈々」が手話で話す際の口や舌の音を拾っていて、「リアルを追求している」と思って見ていました。しかし、以降その音はありません。身近に手話で話す人がいないのが大多数の世界で、口や舌の音は受け入れられないのでしょうね。ちょっと、現実社会とのギャップも感じます。

ドラマのテーマ
聴覚障碍者と健常者との恋愛って、よくありますよね。来年1月から吉高由里子主演のドラマも同様のテーマだそうです。なぜ、聴覚障碍者の話が人々の興味関心を呼ぶのか、気になるところです。
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