現役時代、職場によくいたずら電話がかかってきていました。当時は、夜間に営業している部門の管理者をしていたので、このいたずら電話の対応には困っていました。
いたずら電話の内容

当時の職場は、女性が主体の部門でした。その女性を目的に話し相手というか、妄想の相手をしてもらいたくて情けない男から電話がかかってくるのですよ。
自宅にいたずら電話がかかってきたら、非通知の電話には出ないとか、いたずら電話サービスを導入するとか、もっと積極的に相手を傷つけるようなことをわざというとか、いろんなアイデアが出てきます。でも、それが職場であれば、相手は客である可能性があるので、無下にはできません。
いたずら電話の分析
暫く、その電話の内容は録音し、時間、電話に出た職員、勤務者の内訳などのデータを取ってみました。
特定の職員か?

特定の職員を狙っての電話であれば、ストーカー行為に発展する可能性があるので、別の対策が必要と考えていました。しかし、データをとってみると、そうでもなさそうでした。とりあえず、安心です。
時間帯は?
概ね22:30~23:00頃に集中していました。終業までにあとわずかとなって、忙しさも落ち着いた頃です。この男は、多少なりとも職員に配慮をしているのか、もしくはゆっくり自分の相手をしてもらえると考えていたのか、分かりません。
頻度は?
電話がかかってくるのは、1回かかってくると4~5日連続でかかってきました。しかし、2~3週間間の空白を置くという特徴がありました。交代勤務をしているのでしょうか?
男性は嫌いらしい
この男、相手が男性になると、途端に電話を切るのです。業務の都合上、最初に電話に出るのは女性であるため、電話応対のシフトを替えることはできません。とりあえず、いたずら電話がかかってきたら、男性に代わることにしました。そうすると、その日は再びいたずら電話がかかってくることはありませんでした。しかし、この対応も、相手はすぐ慣れてしまいます。とにかく女性の声を聴きたいのでしょうね。その後も、様々な対策を取りましたが効果がなく、万策尽きたように思いました。
警察署へ
3か月分のデータ収集ができたので、上司に警察署へ相談に行くことの了解を得ました。
そして、いたずら電話の音声データと分析資料も作ったうえで、所轄の警察署の生活安全課に相談に行きました。結論は、「自分たちで解決すべき案件である」ということでした。
警察官とのやりとり

まず、警察署に行くと、窓口と思われる人に生活安全課の場所を尋ね、要件を説明しました。すると、女性警察官が出てきたのですが、すぐに男性警察官と変わりました。待合のテーブルに案内されて、説明しようとすると、話半分で警察官が話し始めました。
警察署はいたずら電話程度では対応しないこと、具体的にはこんな対策があるので自分たちで工夫をすること、自分たちの部門だけではなく、企業として解決することなどの説明がありました。我々としては、警察官が説明してくれた対策のうち、できることは全てやっていました。その上でここに来ているのですが、その説明さえも、させてもらえません。
まあ、警察の仕事ではないのなら仕方がありません。ストーカー被害にあっている人でも、警察の対応は難しいことは、メディアの情報で知っていますから。
報告書

警察官に、こちらの話を聞く気がないのなら、仕方がありません。帰ろうとすると、警察官は私が持っている資料に気付きました。警察官が「それは?」とおっしゃるので、「いたずら電話の資料です」と説明をしました。すると、音声データのCR-ROMはいらないけれども、紙の資料は受け取るというのです。おそらく報告書に添付するのでしょう。
警察として市民からの相談を受けて、このように指導をしたという記録を残すのだと思います。果たして、今回の内容が相談に値するのかはわかりませんが、体裁は整います。
ちょっぴり嫌な気分になりましたが、警察官の立場もあるでしょうから、渡して帰りました。
職員への説明
管理者として職員に対していたずら電話の対策を取らなかったというわけにはいきません。こちらも警察署に相談に行ったことは記録に残し、職員への説明にも利用させてもらいました。「警察に相談に行ったが、企業として対策を取るべきで警察は対応しないと言われた」と。そして、今後もデータはとり続けることにしました。
ぱったりいたずら電話がなくなる
いたずら電話は8か月以上続きましたが、2月下旬の電話を最後に、この男からのいたずら電話はなくなりました。何が効果があったのか、全くわかりません。彼女でもできたのでしょうか?
世の中のバカな男たちに言いたい!!自分の欲求は自分で解決してください!!