中村勘九郎が平成中村座を擁して小倉城公演を打ったのは、2019年のことでした。演目中に、特設会場の舞台の壁を落として、ライトアップした小倉城を借景にした心憎い演出がありました。なぜ、この公演を博多座ではなく、特設会場を作って小倉で開催したかったのは、いうまでもなく天守閣の存在だったことは、耳に新しいことですよね。
その小倉城です。この公演があった2019年に、小倉城はリニューアルしています。
小倉城の紹介
小倉城界隈には散歩に出かけることはあっても、天守閣に登るのは子どもの頃以来ですので、半世紀ぶりです。大きく変わっていました。文化財を当時のまま残すのはその時代を後世に伝えるうえで大切なことですが、小倉城のようにエンタテインメントを取り入れて現代仕様に変えていくのも、来場者を飽きさせず、楽しいですよ。
入城にあたって
- 入城料:大人350円、中学生200円、小学生100円
- 営業時間:9時~20時(年中無休)

1階
「小倉城下の賑わいを体感!」をコンセプトに、小倉城の歴史の上映や流鏑馬体験、下町の簡単な体験ができます。映画のナレーションは、この地ゆかりの草刈正雄さんです。簡単な体験物は、Aiを使っています。私もちょっとコスプレに挑戦したのですが、上手く写真が取れませんでした。
2階
小倉城ゆかりの歴史を学べます。小倉城は小笠原藩の城と思っていましたが、細川藩とも関係があったことがわかりました。「へ~」という感じです。今まで地域の歴史にはあまり目を向けてこなかったので、これを機会に少し興味を示してみようと思います。
ここに、子ども心に記憶のある甲冑があり「懐かしい」と思ってしまいました。当時と同じものかはわかりませんが。。。
3階
宮本武蔵に関する資料が展示されています。佐々木幸次郎との巌流島の決闘についてと、クイズ形式のパネルだったり、その後の宮本武蔵についての資料だったりが展示されています。
宮本武蔵は浪人ながら文化的素養も持ち合わせた人という印象だったのですが、小笠原藩に7年間いたんですね。
4階
イベント会場に利用されるようです。この日は近隣のどうぶつの森の資料が展示されていました。ここは、もうちょっと頑張れって感じです。
5階
展望台です。4方に視界が開け、市街地が一望できます。
ここまでの1階から5階まで、いろんな資料を見ながら階段を上がるので、展望台までは楽に行けます。ちなみに、車いす用にエレベーターも設置してあります。
イベント開催中
たまたま行った日が、小倉城周辺で「盆踊りフェス」と「コスプレイベント城コスふぇすた」が開催中でした。最初は、アニメキャラクターに変身した若い人達と度々すれ違うこに、「どうしたの??」と戸惑いました。事情を知って「なるほど」という感じです。でも、こういう生きる力がみなぎる若い人たちはいいですね。エネルギーをもらえます。
その他に、この日はESSENという次世代デジタルスポーツのイベントや猿回しのやっていたようです。残念ながら見ることはできませんでしたが。。。
城下町の小倉
新型コロナウイルス感染症パンデミックの前は、海外のお客様がたくさん小倉の町にお越しでした。それも急に増えたので、当時は「なぜだろう」と思っていたのですが、熊本大震災の被害が影響しているといことを耳にしました。
本来なら天下の名城 熊本城を見学するところを、天守閣のある小倉城に振り替えたというのは納得できます。確かに、海外から日本に観光に行ったら、天守閣を観たいと思いますよね。今は海外から観光のお客様はいらっしゃいませんが、「技能実習生かな?」と思われる方々が休日を楽しんでいる姿を目にします。
熊本城には早く復興していただきたいですが、小倉城の魅力も国内外に伝えていけたらいいなあと思っています。