1日に2社の証券会社から電話がありました。めったに連絡してこない方々なのに、どうしたんだろう?
なぜ、突然の電話?
電話の前に、「担当が代わりました」との文書が郵送されてきていました。一度も本人から連絡がないままに異動になったようです。後任は、女性の方です。この方は4人目です。その女性の方から、後任の挨拶電話でした。当たり障りのない話をして、電話は終わりました。
そしたら、そのあとすぐに別の投資をしている信託銀行から連絡がありました。この方から電話があるのは初めてです。商品の買い替え提案でした。
投資を始めたきっかけ
母親の紹介で十数年前に、最初の証券会社とのお付き合いが始まりました。
母親が長く投資を続けてこられたのだから、私にもできるだろうという安易な考えでした。そのため、ろくに勉強もせず、担当者が紹介してくる商品を次々に購入するという、いわゆる証券会社にとって「カモ」になりました。
最初の担当者
最初の担当者は女性で、10年以上のお付き合いがありました。
証券会社に口座を開設し、投資を始める際には、必ず投資方針の確認があります。
私は、「ローリスク・ローリターンで、1~5年前後で結果を出るものを選択し、分散投資をしたい」という方針でした。投資の原則からすると、長期分散投資が王道だと思います。しかし、当時の事情で、まずは中期投資を選択しました。
投資を始めた人は、最初に損失が出ると、多くの人は投資の世界から退場します。私の周りにも、そんな人がたくさんいます。
私は中期投資を希望したため、最近では投資不適合と言われている毎月分配型の投資信託を紹介されました。当然、私は損失が出ましたが、傷が浅いうちに解約しました。

そのあとに、担当者が紹介してくれたのが仕組債です。この商品では、そこそこの利益が出ました。ビギナーズラックだったのでしょう。
それからは、私は担当者を信頼し、紹介される商品をほとんど検討せず購入するようになりました。
しかし、自分なりに勉強をして投資が少しずつ分かるようになった時、仕組債はハイリスク・ローリターンであることがわかりました。そして、担当者が紹介してくる商品は、私の投資方針には沿わないものが多いことに気付きました。結果として、投資を始めて10年以上経過した時点では、かなりの損失を出してしまったのです。この間、私はいったい何をしていたのだろうと思うくらいです。
そこで、担当者と話し合いをし、今までと同じような商品紹介であれば、投資から撤退したいことを伝えました。この時の担当者は、「もう一度、私にチャンスをください」と言われ、投資方針を考慮した丁寧な情報提供の連絡をしてくるようになりました。それから数年して、証券会社を辞めることになったとの連絡がありました。
その後、3年の間に担当者は短期間に次々と交代して、今回4人目の登場となったのです。
信託銀行からの電話
信託銀行は、退職金の特別金利で3か月定期を組んだところです。信託銀行でも投資信託など投資商品の販売は行われます。
満期の引き出しの際、私は痛恨のミスをしました。予約時間に担当者の顔を見た途端、通帳を忘れたことに気付いたのです。すぐに自宅にとりに帰ったのですが、このミスが影響して、ラップを勧められて断り切れなかったのです。担当者を多少待たせたからと言って、別に気にすることはなかったのにね。
ちなみにラップとは、投資家が証券会社と投資一任契約を結び、運用方針を示したうえで、実際の資産の運用・管理を専門家(証券)に任せるというサービスです。この時の私の投資方針も、ローリスク・ローリターンです。
このラップは、現在1割の含み損です。超円安の今、解約した方がいいのか悩んでいました。

担当者からの電話は、ラップの運用管理手数料が15%減額されたことの説明と、現在含み損のあるラップを他の商品へ買い替えてはどうかとの提案でした。
ラップの運用管理手数料は今まで4~5%でした。それが15%減額であったとしても、とても高額であることは変わりません。
損失が出ているのに手数料だけは、毎月引かれるのですから、非常に歯がゆい思いです。しかし、そのような仕組みに納得して投資しているのですから仕方ありません。
新たな購入手数料が発生する買い替えは全く考えておらず、解約一択であること、今その時期を測っていることを説明しました。
これから
店舗型の証券会社の担当者は、顧客のニーズに応じた提案をすることが、役割のようです。しかし、彼らも組織人です。組織が利益を出せるように行動する必要があります。それは、「顧客の利益とは必ずしも一致しない場合がある」ということは容易に理解できます。
投資の右も左もわからない頃には、担当者には大変助けられました。しかし、自分自身で勉強をして、思考力や判断力がついてきたら、一人歩きを初めてもよさそうです。
早く、ネット型証券会社に集約させなくてはなりません。
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