できあがった遺骨ペンダント

愛犬マリアのこと

 マリアは今年1月に虹の橋を渡った愛犬です。

 ペットロスはなかなか癒せません。それでも、少しずつ自分なりに努力して、デジタルフォトフレームを大きくしたことで、ふと目をやると愛犬の笑顔に会える生活を始めています。

 次に考えていたのが、遺骨ペンダントです。ただ、うっかり者の私が、遺骨ペンダントを失くしてしまう可能性があります。誤って浸水させる可能性があります。マリアの遺骨を身に着けたいという思いとの間で、どうしたものかと悩んでいました。

 しかし、犬友さんが「ペンダントを失くしたということは、マリアちゃんが、『ママ、もう大丈夫だよ。天国で待っているよ。』って言ってくれているんだよ。」と教えてくれたことで、一歩踏み出すことができました。

同級生にお願い

 同級生のご主人が彫金師をしているので、相談してみました。そうすると、同様の依頼は時々あるようで快く引き受けてくれました。ありがとー!

素材

 最近の社会情勢の不安から、金が高騰してプラチナより高いというのです。金の価格は侵攻前と比較して8倍くらいになっており、今後も価格上昇の見込みとのことです。普段の生活では、金が高騰しているといわれても、特にピンとくることはなかったのですが、思わぬところで洗礼を浴びました。

 シルバーも検討しましたが、長く着けることを考えると、経年の変化に耐えられない可能性もあります。結果、プラチナで作ることにしました。私のパーソナルカラーでもあります。

デザイン

 私の希望は、常に身につけておきたいこと、ほかのアクセサリーを重ね付けしても邪魔しないこと、ペンダントトップはできるだけ小さい方がよいことを提示しました。そのうえで、実現可能なデザインを検討してもらいました。

遺骨を取り出せない

 ここで、大きな問題が一つありました。私がマリアの骨壺を開けることができず、遺骨が取り出せないということです。なかなか踏ん切りがつかず、先に進みませんでした。かなりの停滞期間です。

 「やめるの?」と尋ねられると、「作ります!!!」という意思は変わりません。しかし、魂への畏怖というか、何とも言えない感情です。

 そこで、自分との折り合いをつけるために、お盆が過ぎて、マリアが天国に戻ってから、遺骨を取り出すことにしました。同級生も私の相談を受けてから、実行に移すまで3か月を要したのですから、迷惑な話です。

 そして、お盆の期間、マリア(自分?)と向き合いましたが、マリアからのメッセージはありませんでした。(気づかなかっただけ?)あとは、私の踏ん切りです。

遺骨を同級生に託してペンダントづくり

 お盆が過ぎて、同級生から「家事は落ち着いたから、いつでもいいよ~。」と連絡がありました。意を決して、遺骨を取り出すことにしました。

 遺骨を渡す日に、「マリアと一緒にいるために、骨を少しもらうよ」とお祈りをして、骨壺を開けました。骨壺の中のマリアは、1月に拾骨をした時のままでした。

 1片の骨を拾い上げ、ペンダントとして戻ってくるまで、お別れです。

ペンダントの出来上がり

 遺骨を渡して暫くしてから、同級生からラインがありました。ペンダントトップに遺骨を収納するところの動画を送ってくれました。確かに、マリアの遺骨が入りました。事前に、線香を焚き、お祈りをしてくれていて、同級生の心遣いに感謝です。

 ペンダントトップはリバーシブルで、裏面にはダイヤモンドを埋め込んでいます。そして、側面にはマリアの名前を刻印してもらいました。

遺骨の収納部分は完全にロウ付して封入されています。チェーンの部分はチューブ状に開口していますが、ここも同様にロウ付けされています。

 これで、いつもマリアと一緒にいることができます。とはいえ、さすがに24時間一緒という訳にはいかないですよね。寝相の悪い私は、チェーンを引きちぎる可能性がありますしね。マリアには、うまく私の生活の中に入ってもらおうと思います。

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